葬儀後に必要な手続きと期限

相続手続きの流れ

相続は、誰しもが経験することですが、何度も経験することではありませんので、その時になって「何から手を付けたらいいのか分からない」と慌ててしまう方が多いようです。

相続には期限のある手続きもありますので、まずはいつまでにどんな手続きをしなければいけないのかどの手続きを優先的にすればいいのかを把握することからはじめましょう。

そうぞく

以下ご説明する期限つきの手続きは、全部を行うわけではありません。
ただし、知らなかったでは済まされないのが、この期限のある手続きです。

もしも、日程が迫っているが、時間の調整が着かないという方は、すぐにお問合せください。

〇 相続開始後3ヶ月以内に行うこと 

1 死亡届/火葬(埋葬)許可

2 葬儀費用の領収書等の整理

3 年金・健康保険(葬祭費等)の手続き

4 遺言書の有無の確認

5 法定相続人を確定する

6 相続財産を確定する

7 相続する方法を決める(相続放棄・限定承認)

〇 相続開始後4ヶ月以内に行うこと

8 所得税の準確定申告と納税

〇 相続開始後10ヶ月以内に行うこと

9 遺産分割協議・遺産分割協議書の作成

10 相続税の申告と納付

〇 相続開始後1年以内に行うこと

11 遺留分の減殺請求

〇 相続開始後3年10ヶ月以内に行うこと

12 相続税の特例適用のための分割期限

相続開始直後~3ヶ月以内

1 死亡届/火葬(埋葬)許可  7日以内

死亡診断書と一緒に、7日以内に死亡届を提出します。

提出先は、亡くなった方の本籍地または死亡地、届出をする親族の住所地のうちいずれかの市町村役場に提出します。このとき、医師の作成した死亡診断書または死体検案書を一緒に提出してください。
死亡届を提出すると、火葬(埋葬)許可証が発行されます。

しぬとこ

この許可証がないと火葬(または埋葬)ができませんので、必ずお受け取りください。
なお、このお手続きは葬儀社さんが代行してくれることも多いですが、場合によってはご家族が手続きをしなければならないこともありますのでご注意ください。

2 葬儀費用の領収書等の整理

葬儀費用は、相続税を計算するための相続財産の総額から差し引くことができますので、葬儀費用の明細書や領収書を整理して保管してください。

最近では、お寺さんも領収書を発行してくださる場合がありますが、領収書がない場合が多いと思いますので、その場合は、ノートなどに支払った日にちと金額をメモで残しておいてください。

なお、香典返しの費用や後日に行われる法要の費用、仏壇仏具代、墓石や墓地に関する費用は、相続税申告の場合の葬儀費用には含まれません。

3 年金・健康保険(葬祭費等)の手続き

健康保険や年金などの手続きは、住所地を管轄する年金事務所や市区町村役場などで行います。

年金を受け取っていた方が亡くなった場合、「年金受給権者死亡届(報告書)」を年金事務所に提出します。

亡くなった時点でまだ受け取っていない年金や、亡くなった日より後に振込みされた年金のうち、亡くなった月分までの年金については、未支給年金として、その方と生計を同じくしていた配偶者や子などのご遺族が受け取ることができます。

なお、年金を受給していた方が亡くなった場合、所得税の準確定申告が必要になることもありますので、亡くなった年分の「公的年金等の源泉徴収票」の発行手続きも年金事務所で行ってください。

国民健康保険の被保険者が亡くなった場合には、葬祭費が支給されます。支給額は自治体によって異なりますが、1万円~7万円程(仙台市の場合は5万円)です。手続き先は、被保険者の住所がある市区町村役場になります。

サラリーマンの方などが業務外の事由により亡くなった場合、亡くなった被保険者により生計を維持されて、埋葬を行う方に「埋葬料」として5万円が支給されます。埋葬料を受けられる方がいない場合は、実際に埋葬を行った方に、埋葬料(5万円)の範囲内で実際に埋葬に要した費用が「埋葬費」として支給されます。

手続き先は、被保険者の勤務先を管轄する社会保険事務所または勤務先の健康保険組合ですが、勤務先で手続きをしてくれることもあります。

4 遺言書の有無の確認

遺言書がある場合は法定相続に優先しますので、まずは遺言書の有無を確認する必要があります。

公正証書遺言以外の遺言書(自筆証書遺言や秘密証書遺言)が見つかった場合には、家庭裁判所の検認手続きが必要です。また、封印のある遺言書の場合は、家庭裁判所で相続人等の立会いのうえ開封しなければならないことになっています。

これに違反しますと、5万円以下の過料に処せられます。

5 法定相続人を確定する

いごん

亡くなった方(被相続人)が遺言書を作っていなかった場合、あらかじめ法律で決められた相続人(法定相続人)が 「全員で」 手続きを進めることになります。

例えば、永年行方知れずのご家族がいる場合でも、そのかたを無視して手続きを進めることはできません。法定相続人の確定は、亡くなった方の生まれてから亡くなるまでの戸籍を取得して調べることになりますが、

このとき、ご家族も知らなかった相続権者(例えば、前妻との間に生まれた子や養子など)が見つかる場合もあります。
法定相続人を正確に把握することで、遺産分割協議が無効になることを防ぎ、各相続人の法定相続分を把握することになります。

また、法定相続人の数は相続税の非課税枠にも影響してきますので、正確に調査することが重要です。

6 相続財産を確定する

亡くなった方(被相続人)名義の財産として何がどの程度あるのかを調査して確定します。

相続財産を確定しないと遺産分割や相続税の申告などの手続きをスムーズに進めることができません。

また、預貯金などのプラスの財産より借金などのマイナスの財産が多い場合には、相続放棄などを検討しなければなりませんので、正確に調べる必要があります。

7 相続する方法を決める(相続放棄・限定承認) 3ヶ月以内

相続財産を調査した結果、マイナスの財産(借金など)がプラスの財産を上回っていて、受け取った財産よりも、返済する金額のほうが大きいことが明らかな場合には相続放棄を検討することになります。

プラスの財産よりマイナスの財産が明らかに多い場合には、相続放棄をすればよいのですが、どちらが多いかわからない場合があります。

こうした場合に、相続した債務(マイナスの財産)を相続した積極財産(プラスの財産)から弁済して、マイナスの方が大きい場合でも、相続人自身の財産から持ち出して返済はしません、というのが限定承認です。清算の結果、残った財産があれば、相続人が受取れます。

どちらの手続きも、相続の開始があったことを知った時から3か月以内に、家庭裁判所での手続きが必要になります。

相続開始後4ヶ月以内

8 所得税の準確定申告と納税  4ヶ月以内

不動産所得や事業所得などの所得税の確定申告が必要な人は通常「1月1日~12月31日までの所得を、翌年の2月16日~3月15日(年によって多少の前後があります)」までに行います。

しかし、亡くなった方は確定申告ができませんので、相続人が代わって確定申告をしなければなりません。

これを準確定申告といいます。

準確定申告の場合は、「1月1日~死亡した日までの所得」を、相続の開始があったことを知った日の翌日から4ヶ月以内に所轄の税務署に行うこととなっています。

なお、この申告は相続人全員が納税者となり、被相続人の所得税の申告と納税を行う義務があります。

相続開始後10ヶ月以内

9 遺産分割協議・遺産分割協議書の作成

相続が発生すると、遺産は相続人全員の共有財産となります。この共有財産について、相続人全員で話し合いをして、誰がどの財産を相続するのかを決めることを遺産分割協議といいます。

遺産分割協議では、必ず、法定相続人全員の同意が必要で、1名でも欠けた場合は無効になります。

相続人の中に未成年者がいる場合には、家庭裁判所に「特別代理人」の選任申立てをし、家庭裁判所に選任された特別代理人が協議に参加することとなります。

遺産分割の内容は、必ずしも法定相続分どおりである必要はありません。まったく別の割合でも構いません。

相続人のうち一人だけで、相続財産の全部を取得することも可能です。

なお、協議によって相続分をゼロにすることを「相続を放棄する」と言われることがあります。この場合は話し合いによって一切の財産を相続しないことを決めたに過ぎず、民法で定める「相続放棄」とは異なります。

遺産の分け方について話し合いがまとまったら、「遺産分割協議書」を作成します。

遺産分割協議書には法定相続人全員が署名し、実印を捺印し、印鑑証明書を添付します。

10 相続税の申告と納付 10ヶ月以内

相続財産の総額を調査して、相続税のの申告が必要になった場合には、相続開始を知った日の翌日から

10ヶ月以内に相続税の申告と納税をしなければなりません。

例えば、6月2日に亡くなった場合には、翌年の4月2日が申告の期限になります。その日が土曜日や

日祝日、年末年始など税務署の閉庁日にあたる場合には、その翌開庁日が申告と納税の期限になります。

相続開始後1年以内

11 遺留分の減殺請求  1年以内

民法では、兄弟姉妹を除く相続人に、必ず相続することができるとされている最低限の相続分(=遺留分)を保証しています。万一、生前贈与や遺言によって遺留分未満の財産しかもらえなかったときには遺留分を侵した相手に対して相続の開始があったことを知った時から1年以内に「遺留分の減殺(げんさい)請求」を行うことで、これを取り戻すことができます。

遺留分の減殺請求手続きは、遺留分を有する人が、その権利を行使する意思を内容証明郵便等で相手方に通知することによって、その効果が生じます。

相続開始後3年10ヶ月以内

12 相続税の特例適用のための分割期限

相続税の軽減特例である「配偶者の税額軽減」や「小規模宅地の評価減」「特定事業用資産の特例」の適用は、遺産分割協議が整っていることが適用要件となっているため申告期限(10ヶ月)までに協議が整っていない場合には、適用ができない内容の申告となります。その後、3年以内に協議が整えば、その時に特例を適用する申告内容に訂正することができます。

相続財産を譲渡した場合の所得税の譲渡の特例(取得費加算)は、その譲渡が相続税の申告期限から3年以内に行われたときだけに限られています。

 

以下ご説明する期限つきの手続きは、全部を行うわけではありません。
ただし、知らなかったでは済まされないのが、この期限のある手続きです。

もしも、日程が迫っているが、時間の調整が着かないという方は、すぐにお問合せください。

 

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